律祭合同会社、代表によるD2Cブランド運営の裏側(限定公開)
このページは寝ても覚めても仕事のことを考えてしまう経営層の方やブランド責任者に向けたもので、年末年始のみ閲覧することができる特別な仕様で配信されています。
初めまして。律祭代表の中澤と申します。
私たちはデザイン会社である株式会社NASUと約1年半ほど伴走を続けてきました。NASUさんにお願いしているのはロゴ制作を筆頭とした「ブランドコミュニケーション」というサービスです。
このページではD2Cブランドのデザイン設計の一部始終を、特定の方に向けて書く非公開ページですので、広がりすぎない程度にこっそり綴っていきたいと思います。
ロゴ制作(リニューアル)のきっかけ
律祭ではいくつかの事業を営んでいるのですが、そのうちの一つにROZILICA(ロジリカ)というアクセサリーブランドを運営する事業があります。来年の夏で7年目を迎えるブランドではあるのですが、ちょうど昨年でしょうか。売上にも方向性にも悩んでおり、年末年始などの業務から強制的に引き離される長期休暇を使ってブランドに対してゆっくり向き合う時間をたくさん取りました。このブランドの核を作っていかなければこのまま続ける意味はないと判断し、本気でロジリカらしさを醸成していくと決意してデザイン会社をいろいろ探して問い合わせたのがNASUさんでした。
「どうせやるなら一番に頼もう」そう思っていたので、問い合わせた時点では半分くらいは依頼すると決めていました。ただ、正直NASUさんについては徹底的に調べました。社員の方のSNSはすべて遡りましたし、ホームページを拝見すると「元・任天堂デザイナーが創業した会社、ブレイキングダウンのビジュアル制作、本田圭佑をTVCMに起用しているソコカラさんのロゴ、多数のベストセラー書籍」など華やかな実績がたくさんあるものの「何か違和感を覚える部分はないか」と疑心暗鬼の姿勢は常にありました(結果、なにもなかったのですが)。
問い合わせからの初回ミーティングを経たあとはすぐに取り組みのためのグループ作成がされ、NASU代表の前田さんと直接会ってお話しをし、トントン拍子で話が進んでいきました。
NASUで働く方々は本当にデザインが好きだし、デザインの力を信じているし、デザインで遊ぶのがとても上手。一寸の迷いもなく「我々にはここがベストだ」と感じたんです。
ブランドコミュニケーションを導入して、変わったこと
とにかく「私たちのブランドは何か?どこを目指しているのか?」という議題にメンバー同士で向き合う時間が圧倒的に増えました。これまではブランド責任者でもある私一人でいろいろと考えることが多かったんです。わざわざ「うちってどういう会社かな?」「うちらしさって何かな?」とか社員に聞かないじゃないですか。聞いてもその一回きりですよね。その絶対量が増えるということがDNAやビジョンを醸成することに相当な貢献をもたらしてくれました。
ロゴを制作していく過程のなかで「クリエイティブコンセプト」「タグライン」「デザインの物差し」「ビジョンビジュアル」などのNASU独自の概念が作られていきます。これらはありとあらゆるシーンで活躍します。オンラインサイトのビジュアル、インスタにアップする画像、広告クリエイティブなどすべての制作物に対して「これって〇〇を満たしているかな?」というジャッジが行われるようになりましたし、社内での共通言語は増え、意思疎通による齟齬が発生しなくなりました。
NASUさんとのミーティング(弊社では勝手に「ナスミ」って呼んでます笑)機会を経るたびに、新しい視点や思わぬ発見が見つかります。最初は「本当に良いものができるのだろうか」という不安な気持ちもありましたが、だんだんと「自分たちはどう変わっていくんだろう」というワクワクが芽生えてきます。
あとは単純に売上が大きく変化しました。24年の業績を一部公開しますと、売上成長率は10月→11月は47.49%、11月→12月は138.81%です。
もちろん「ロゴを変えたら売上があがる」みたいな魔法のような現象は起きませんが、上述したような一貫性のある企業・ブランド運営ができることで成長スピードは明らかに変わりました。
費用対効果の計算は、時間軸を長く捉えて設計しました
ブランドコミュニケーションの費用は360万円です。「ロゴ制作費」として考えると決して安くはない金額なので最初はかなり悩みました。しかし「ブランドの顕在化」として考えるとどうでしょうか?それが形(ロゴ)となってあらわになり、百年使える判断指標が手に入るんです。例えばNIKEは過去にロゴを3回変更していますが、最後に変えたのは1995年らしいです。21世紀に入ってもなお、ロゴを変えることなく飛躍を続けているNIKEのロゴにはどれほどの価値が蓄積されているのか計り知れないですね。
ここだけの話ですが当時、社内のコアメンバーには猛反対されました(笑)そりゃあそうですよね。
思い返すと私はありとあらゆる意思決定のタイミングで反対されてきました。オフィスを借りるときも、増設するときも、採用するときも、ロジリカのロゴを作るときも、ずっと反対を喰らっていましたね。状況を考えると並の判断ではないので当然かも知れません。しかし、中長期的な視点をもち、誰よりも仕事のことを考えている自負があるのであれば自分を信じるべきですよね。経営判断として間違っていたと後悔する意思決定はなに一つありません。そう思い込みたいだけでなく結果を以てしても「あの判断を下して実行してよかった」と心の底から思いますよ。
商売人であればかけるべきコストかどうか判断できると思います。もちろん、納得いくまで費用については聞いてみてください。私もそうしました。
最後に
私はNASUさんのブランドコミュニケーションを素晴らしいサービスだと思いますし、もっと広がる価値があると考えています。その反面、このサービスが合わない方も多くいると思っています。それは「ローンチを急ぐからすぐにロゴが必要な方」「ロゴ制作はとにかく安く済ませたい方」「デザインは売上に関与しないと思っている方」です。
少し話はそれますが、昨今、SNSの隆盛やShopifyなどのEC構築プラットフォーム、D2Cブームによりありとあらゆるサービス・ブランドが誕生しましたね。ここ数年でインフルエンサーなどの個人含む競合もかなり増え、厳しい闘いを強いられた方も多かったのではないでしょうか。なかには一儲けしてバイアウトしたブランドもあれば、存続が難しいブランドが出てきたりさまざまでしたね。直近ではひと段落した感じもありますが、怒涛のD2Cブームだったと思います。
「いまのロゴにいまいちしっくりきていない」「ロゴでうまく伝えられていない気がする」「ロゴはあるけど社内外で使い方がバラバラ」いろいろな悩みがあると思います。私たちが紹介するのもおかしな話かもしれませんが、会社にせよサービスにせよブランドにせよ、このページを読んでいまが改革期だ!と感じた方はNASUさんに相談してみることをおすすめします。
相談ベースでの問い合わせも大歓迎だと思いますよ。是非こちらからどうぞ。
追伸
実はミーティング中に少し泣いてしまったことがあります(笑)
「中澤さんってどこまでも〇〇なんですよ」「ロジリカのDNAって一貫して〇〇なんです」「だからロジリカが目指している姿は〇〇だと思うんですよね」というセリフを聞いて、唸らずにはいられませんでした。これはNASUさんでないとたどり着かない言語化だな、と。
このときに「自社から見る自社」と「自社をよく知っている他社からみる自社」の差が計り知れないと感じました。
私たちがブランド運営をしているため、サービスやブランドばかりに焦点がいってしまいましたが、二代目・三代目社長などの改革期に直面しやすい方々にもぴったりなサービスだと思っています。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。2025年の飛躍に向けて、ぜひ気軽に相談してみてはいかがでしょうか。