土木と造園で「ひとつひとつ」良くする、一貫した姿勢を体現したデザイン
株式会社小林土木緑化
概要
静岡県静岡市にある土木・造園事業を行っている、株式会社小林土木緑化のロゴ、採用パンフレット、Webサイトを制作しました。
プロジェクトのはじまり
地域に根ざした、信頼される存在でありたい。
小林土木緑化は、土木と造園の二刀流で着実に事業を築いてきました。業界で上位を目指すことも大事だけど、それ以上に大事にしていることは「地域に根ざした、信頼される存在でありたい」「働く従業員みんなが幸せになって欲しい」ということです。
企業としての次の一歩を考えたとき、ある課題が浮かび上がりました。社内により一体感を生み出したい。そして、これからの組織を支える若手人材、特に大学生層への採用活動を強化していきたい。そのためには、「どんな未来を描こうとしている会社なのか」を、もっと丁寧に伝える必要があるのではないか。そんな問いから、今回のプロジェクトは始まりました。
NASUの目論見
着実かつ堅実に良くしていく姿勢を大事に
土木事業というと、体育会系なイメージを想起しがちです。しかし、小林土木緑化の場合は、タブレットやドローンを日常的に使用して働くことから、どちらかと言うと文化系で「スマート土木」という言葉がぴったりな社風です。
また会社としての目標も大きな変化というより、社員の幸せ、地域の方からの信頼をコツコツ積み上げてちょっとずつ良くしていきたい。これこそが小林土木緑化のDNAだと感じたので、デザイン制作する上でのクリエイティブコンセプトとして「ひとつひとつ、小さな良化を繰り返す会社」と定めました。
お客様への約束の言葉であるタグラインはひとつひとつの仕事に丁寧に向き合い、気配りのある提案をすることで信頼を積み重ねる企業姿勢から「one task,one care(ひとつの仕事に、ひとつの気配り)」と策定。これらの言葉をデザインを交互に意識しながら制作しました。
目論見に基づいた制作物のご紹介
「ひとつひとつ」を表す水玉モチーフ

ひとつひとつ緑を植え、街を作る様をワンビジュアルで表現
土木事業を経営している会社が、造園事業も営んでいる企業はあまりいないのだとか。これらが小林土木緑化のユニークさであることから、シンボルマークは土木(茶色)と造園(緑)の二刀流を表現し、「K」の文字を抽象化しています。キーグラフィック同様ひとつひとつ土に緑を植えて街を作っている事業内容のイメージでもあります。


ロゴタイプは、シンボルや後述するキーグラフィックが円のモチーフであることと、施工管理の仕事は図面を見ながらのお仕事というところから「黄金比」の円を製図するように使用し、曲線の部分を黄金比の円で構成しています。

旧ロゴとの比較

ユニフォームのリニューアル
リブランディングを機にユニフォームもリニューアルしました。単なる作業着ではなく、他の制作物と同様「スマート土木」の印象を与え、働く人に着たいと思ってもらえるものを選びました。

ユニフォームの表示を英字のみにしているのは、小林土木緑化であることは、シンボルで理解できればいいと考えたためです。

2つの事業内容を一目でわかるように
Webサイトは、水玉のキーグラフィックのローディング画面から始まります。そして、メインビジュアルとしては、土木と造園の2つの事業をやっていることが一目でわかるものにしました。

クリエイティブコンセプトの段階でキーワードとしてあがった「スマート土木」「文化系」「情緒的」を表すために、Webサイトのテキストはあえて縦書きに。

同様の考え方で、採用パンフレット、Webサイト共に人物の写真は寄りで主張が強いものではなく、引きのイメージを多く使用しています。引きのアングルにすることで、小林土木緑化のDNAである「スマート、思慮深さ」を表しています。

「ここで働きたい」と思い、選ばれる会社であるために
採用サイトと採用パンフレットでは、世界遺産『三保松原(みほのまつばら)』に続く道を作っている写真を大きく使用しています。富士山と海をバックに小林土木緑化は、静岡の街の景色を作る誇りある仕事をしていることを伝える写真を目指しました。

静岡の景色を作っている仕事であることと、その景色の雄大さをつたえるために採用パンフレットは、横長の変形パンフレットに。副次的な要素として他社との差別化につながりました。




制作概要
- クライアント
- 株式会社小林土木緑化
- クリエイティブディレクション、デザイン
- 前田 高志
- パンフレットデザイン
- 前田高志、相山沙織
- コピーライティング
- 浜田 綾、木村涼
- Webデザイン、構築
- Kana O. (Michi Design)
- 撮影
- 大崎 俊典 (photo scape CORNER.)
- プロジェクトマネジメント
- 浜田 綾
