DESIGN

何を目指し、何を提供し、何ができる会社か?を明解にするデザイン

CLIENT | 株式会社ダイナナ

静岡・神奈川にて電気を通し地域を支える株式会社ダイナナ様の採用を強化したいというお悩みをWebサイト・ロゴリニューアル、コピーライティングの制作を通して支援しました。

ダイナナは、建設現場における電気施工管理を主な事業としています。電気は暮らしに欠かすことができません。商業施設、公共施設、道路、教育施設などあらゆる建物の裏にはダイナナの電気施工管理の仕事があります。


応募は来る、しかし続かない

これまで順調に採用活動を続きてこられたそうですが、コロナを期に内定率が低下。また、入社した学生の定着率も低くなっていることが悩みだと伺いました。

コロナ禍以前は、説明会でリーチした学生にダイナナが施工管理を手がける現場を実際に見てもらい、仕事内容を知り、道中で会社の人に触れることで価値観のミスマッチが起こりにくかった。しかしコロナで接触機会が減ったことで、新たな採用の方法を模索しているとのことでした。



リサーチを経て見えてきた、意見のばらつき

NASU独自のヒアリング、コンセプトワークを経て見えてきたのは、「大きな課題がないこと」。通常何かの課題が多くなりがちです。しかし、ダイナナにはそれがない。一方で、同じ事柄でも人によって捉え方が違う「意見のばらつき」がみられました。

ダイナナには、創業から大事にしている社是「自主自立」という言葉があります。国語辞典で調べると「自分のことは自分で行い他人に依存しないこと」と書いてあります。

しかし、ヒアリングを経て感じたのは、確かに裁量の大きな仕事を若いうちからこなす自立したプロフェッショナルが多いけれど、そこに至るまでしっかり育てる教育体制がある。入社してすぐに自分のことは自分で行わないといけないわけではない。

そこで「自主自立」を再定義、意見のばらつきをなくし、同じ方向を向くためのコンセプト「これ〇〇だな」を明解にする、を定めました。タグラインは、ダイナナの強みである建設現場をコミュニケーションで円滑に進めることを意味する「言葉で現場を照らす」と策定。



コンセプトは「志」ロゴは「器」、ぴたりと合うことで力が増幅する

実はこのプロジェクト、採用課題が起点なので、ロゴは当初はリファインのご依頼でした。その時点でのダイナナのロゴは、ダイナナのオリジナリティ、独自性を大事にしたもの。

しかし、ブラッシュアップしても現状のロゴがコンセプトとは合わなくなってきていること。コンセプトは会社の「志」、ロゴは「器」両者がぴたり合うことで力が増幅するということをご提案。これまでのヒアリング、分析、コンセプトやデザインの提案を通しての信頼から、ロゴのリニューアルもご依頼いただきました。


「それ、ダイナナの仕事です」を明解に表すロゴ

新しいロゴは、ダイナナとは何か? 何を目指し、何を提供し、何ができる会社か? 「それ(=)、ダイナナの仕事です(D7)」を明解にし、会社の力を強力に束ねてゆく意志を示しています。


言葉がなくとも電気の会社であることが一目で伝わるメインビジュアル

Webサイトは、建物に電気が点灯する動きで電気施工管理の会社であることが一目で伝わるメインビジュアルにしました。



建築業界というだけでネガティブなイメージを抱いて欲しくない

施工管理という仕事への理解とダイナナの考えを伝えるために3つのDNAを策定し、伝える構成にしました。

建築業界というだけで、どうしても大変そうというネガティブなイメージから入って欲しくないこと。また実際ダイナナで働く人は自立したプロフェッショナルであるため、ポジティブな気持ちで足が止まるようなメインビジュアルをデザインしました。



経営体制の変更を反映した会社案内

ブランディングプロジェクト進行中に、奇しくも経営体制に変化がありました。会社案内は、当初ごく限られたステークホルダーに配るものなので業務内容と施工実績がわかればよいとのことでした。しかし、経営体制の変化を受け、ダイナナが目指す展望を含む「新しいダイナナ」を感じられるデザインを提案しました。



「自主自立」から「自守自立」へ。ブランディングをきっかけに社是を変更

ブランディングプロジェクト、そして経営体制の変化を機に、創業時から大事にしていた社是「自主自立」を「自守自立」へアップデートされたとのこと。

「ダイナナが示す自主自立は、国語辞典の意味とは違っていて、会社全体で守る風土があり、その期間を経て自立している」とコンセプトをご提案したことがきっかけだと伺いました。



クリエイティブディレクション|前田高志
デザイン|水上肇子,小野幸裕
Webデザイン|中川誠也
STUDIO実装|Kana O. (Michi Design)
コピーライティング|浜田綾
撮影|大崎俊典(photo scape CORNER.)