ライター古賀史健さんのnoteをライター目線で解説してみた。
はじめまして! 株式会社NASUの浜田綾と申します。
NASUでは、このNASUメディアの編集長をやっております。他には、広報のお仕事や前田さんの著書『勝てるデザイン』『鬼フィードバック』の編集アシスタントを務めさせていただきました。それから、企業のコミュニティ運営のサポートをさせてもらったりしております。
さて、私は職能的な役割で言えば、ライター・編集者です。(コミュニティマネージャーの肩書きもありますが、ここでは割愛)そんな私には、尊敬してやまないライターさんがいます。ライターの古賀史健さんです。
古賀史健さんと言えば、関わった書籍は多数ありますが、中でも『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の著者として有名です。それから、最新刊の『取材・執筆・推敲』は、分厚い本なのですがライターのバイブルとも言える本ですよね。
私がライターとしてお仕事し始めたのは2016年ごろ、つまり私はライターとしては、まだ6年目なんです。大学卒業後は事務の仕事を10年していたので、人と言葉のやりとりをすることはたしかに多かったけれど、ライティングとは縁遠い仕事をしていました。
そんな状態でいろいろあって、ひょんなことから急にライターになったものですから、コンプレックスの塊な期間が結構長かったのです。「どうしたらうまくなるのか?」をひたすら考えていた時、ある人からこう言われました。
「いい文章を書くには、いい文章に触れること」と。
ちなみに、ある人とは後の弊社の社長です。そのときはじめて古賀さんの著書『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の存在を教えてもらい、この本を読んで痺れました。
「これまでも“文章術”と名のつく本をいろいろ読んだけれど、これは次元が違うじゃないかぁぁぁぁ!!!」と。
私が手にした文章の本は、文法や国語的なお作法についての本が多かったんです。もちろんそれもめちゃくちゃ大事であることは十分理解しています。でも文章を書くにあたってのもっと根源的な方法やマインドに触れられた本を読んだことがなかったので、ものすごく感動したことを今でも覚えています。
雛鳥は、はじめて見たものを親と思い込むのと同じように私にとってはじめてのライターは古賀さんだったので、私のいい文章の基準は古賀さんになりました。古賀さんが執筆した本(著者ではなくブックライターとしても)を買い集めることも好きですが、中でも古賀さんが書くnoteは、私の大好物です。
古賀さんはご自身のnoteの存在を「ブログのようなもの」とか、謙遜した物言いで形容していますが、休日を除いて毎週更新でもう7年も続いているんです。それなのに安定のクオリティ、面白さ。曲がりにも同じ「ライター」の職業を名乗っているものとしてこのクオリティは信じられません。
常日頃から古賀さんのnoteを読んで、いいなと思ったnoteを片っ端ブックマークしています。そう言えば、前田さんの著書『勝てるデザイン』では「デザインの必殺技を集めろ」という項目があります。同じように私はいい文章を集めているのですが、そのうち7割くらいが古賀さんのnoteです。そこで、今回は私が一方的にお慕い申し上げている古賀さんのnoteの中でも特に好きなnoteをライター目線で解説するという、なんともハードルの高いことに挑戦してみます。
1.うっとりする言葉選び
古賀さんのnoteを読む楽しみの一つは、言葉選びです。私の語彙にはないものや、知ってはいるけど自分ではまず使わないだろう言葉にしばしば出会います。その度に「ほほぅ、この言葉いいな、この言い方いいないつか真似てみよう」と思うわけです。
思い返せば、私は昔国語の授業で使っていた便覧を読むのが好きでした。いや、正確に言うと、読むというより言葉の種類を眺めては、いつ使うかわからない言葉を見て「ふむふむ、こういう言葉があって、こういう意味なのか」と知ることが好きだったんだと思います。それに似た感覚を古賀さんのnoteから感じています。では、古賀さんのnoteの言葉選びで、うっとりしたポイントを以下ご紹介します。
しかるのちに
まずは、古賀さんのnote「濁点の思い出。」のこの部分を読んでみてください。特筆すべきポイントを引用していますが、普通に読んでいて「ふふっ」とニンマリしてしまうのでぜひ全部読んでみてほしいです。
「練習がたいへんだった」と書いていたはずのAくんのコメントは、濁点によってこう変わっていた。
「練習がだいべんだった」
大爆笑に包まれ、しかるのちに「じつはおれが書き足したんだよ。てへぺろ」と名乗りを上げ、「まったくもぉ〜」「勘弁しろよぉ〜」なんてな展開を予想していたぼくの期待は、いきなりくじかれた。
濁点の思い出。より
ここでのうっとりポイントは「しかるのちに」です。いやぁ、私は使わないですね。使わないというのは、嫌だからではなく、自分がこの言葉を完全に理解してないから今使っても馴染まないだろうなと思うからです。
例えば洋服で、ちょっと背伸びしたものを買った場合普段の自分の服装とは違うから「うまく着こなせてないのでは?」 と思う時はありませんか? それと似ています。この文章をもしも私が書いていいたら、「しかるのちに」の部分は「そのあと」ってフツーな言葉を使ってそう。ちなみにそのあとの「くじかれた」も使ってない気がします。
私だったらこうしてそう。
大爆笑に包まれ、そのあと「じつはおれが書き足したんだよ。てへぺろ」と名乗りを上げ、「まったくもぉ〜」「勘弁しろよぉ〜」なんてな展開を予想していたぼくの期待は、いきなり外れた。
どうでしょう? 上記の引用した古賀さんの文章とは印象が違いますよね。文章って選ぶ言葉一つでガラッと変わります。
いわんや、立身出世
続いては、こちらのnoteを読んでみてください。「病院で見た風景、思い出したことば。」このnoteについては、別の視点でも考察したいのですが、まずはうっとりワードの紹介です。
高給取りとして名高い開業医である私であっても高額に感じる年末年始の飛行機代、いわんや平日の昼間っからジーンズとスニーカーでここにやってきているフリーター然たる風貌のあなたにとって、高すぎる買いものに決まってるでしょう。そんな馬鹿な買いものをしているからあなたはいつまでも立身出世がかなわないのですよ、古賀さん!?
病院で見た風景、思い出したことば。より
「いわんや」と「立身出世」を見た時に、浜田のうっとりセンサーが発動しました。「ふぉぉ、いいなぁ」と。「いわんや」は、私は使わないですねぇ。私が書くなら「ましてや」かな。「立身出世」は、古賀さんnoteでしばしば見かける単語なのですが、読むたびにいいなぁと思うけど、私にはまだ使いこなせる気がしません。
浜田が書くと多分こうなる。
高給取りとして名高い開業医である私であっても高額に感じる年末年始の飛行機代、ましてや平日の昼間っからジーンズとスニーカーでここにやってきているフリーター然たる風貌のあなたにとって、高すぎる買いものに決まってるでしょう。そんな馬鹿な買いものをしているからあなたはいつまでもうだつが上がらないのですよ、古賀さん!?
私の中で「立身出世かなわない」は「うだつが上がらない」に変換されます。両方は全く同義ではない気がするけれど、あえて私は「うだつが上がらない」を好んで使う傾向があります。
元々この言葉の「うだつ」とは、日本家屋の屋根に取り付けられる小柱、防火壁、装飾のことを指します。私の出身地徳島県の美馬市には、うだつがずらーっと並んだ街並みがあるんですよ。
それが有名であることを比較的小さい時から知ってて、この言葉を使い慣れているからでしょう。着なれた洋服が心地いいのと同じ。浜田はこれからもぱっとしない、出世しないというときは「うだつが上がらない」を使うと思う。そう考えると、食べたものでその人の体ができているように、使う言葉は育った環境で変わるのかもしれませんね。
小市民、悦に入る
古賀さんのnoteの中でも特に好きなものの一つ「電気シェーバーの学び。」を読んでみてください。これはねぇ、noteの内容自体もすごくて、ライターとしては学びがめちゃくちゃ多いのですが、ここでは言葉に着目しうっとりワードを紹介しますね。
小市民であるぼくは(少し値の張る)あたらしい商品を買ったあと、公式サイトを訪ね、該当商品を誇らしげに称える解説文を読み込んで「ああ、今回もおれはいい買いものをしたなあ」と悦に入る時間が好きなのである。
電気シェーバーの学び。より
「小市民」「悦に入る」が、ここでのうっとりワードです。どちらもかっこいいけど、私はきっとまだ使いこなせないでしょう。
浜田が書くとこうなる。
庶民なぼくは(少し値の張る)あたらしい商品を買ったあと、公式サイトを訪ね、該当商品を誇らしげに称える解説文を読み込んで「ああ、今回もおれはいい買いものをしたなあ」と喜びにひたる時間が好きなのである。
電気シェーバーの学び。より
うーん!普通すぎるワードセンスですね。「喜びにひたる」と「悦に入る」は意味的には同じでしょう。でも言葉の印象として「悦に入る」の方がご満悦である感じがして文脈にはあってますね。
今回古賀さんnoteのうっとりワードを自分なりに変換してみてより感じたのは、語彙の少なさです。もっといろんな言葉を覚えたいなと改めて思いました。
2.言葉に敏感であれ
何気ない一言にひっかかってしまう。そんなことはありませんか? 私はめちゃくちゃよくあります。相手からすれば、悪気はないのかもしれない。本当に些細な一言。でもどうしてもひっかかってしまうことがしばしばあるんですよね。
このnoteもそうです。先程のうっとりする言葉のところでも触れましたが、まだの人はぜひ読んで欲しいです。「病院で見た風景、思い出したことば。」
ひっかかりポイントはここですよね。これは引用ではなく、その画面を見た方がより伝わるので、スクリーンショットを撮らせてもらいます。
↓↓↓
このお医者さんも悪気はなかったのかもしれません。でもねぇ、そういう時こそ日頃思っていることがにじみ出る気がするんですよね。
こういうことで、いちいち気になってしまい、勝手に怒ったり傷ついてしまうのが私です。正直こういう自分に疲れてしまうこともよくあります。もっとなにも気にせず、おおらかに受け流せる人になりたい。そういう人生に生まれたかった。でも、もう多分無理でしょうね。それが性分というものです。それに、言葉を使って仕事をしている以上、言葉の細かさセンサーはある意味武器になってるはず。
これは推察ですが、こういうnoteを書いている時点で、きっと古賀さんも言葉センサーが敏感なのだと思います。
3.WritingはLightingだ
「WritingはLighting」
いやぁ、うまいこと言いますよね。これは、私が…と言いたいところですが、古賀さんの言葉です。
取材対象者のどこに光を当てたら、その人の魅力が伝わるか? そのアングルを探して言葉で伝える仕事がライターの価値だとおっしゃっていて、顎がもげるほど頷いた記憶があります。
さて、古賀さんのnoteのライティング、つまり光の当て方ですごいなと感じたnoteをいくつか紹介します。
光の当て方でこんなに面白い
まずは、先ほどもご紹介したnote「濁点の思い出。」です。濁点がテーマだけで、こんなに長い文章が書けますか? しかもただ長いだけではなく、面白い。私は到底無理です。いや、ライターなのだから私も書けます!と言えるようになりたいけど、今のところは無理です。このnoteも、フォーカスしているのは濁点ですが、真のテーマは「ためになる話とだめになる話は紙一重だなあ」なんですよね。
よく話が上手い人は例え話が上手いと言いますが、文章も同じなんだと思います。例え方、つまりそれは事象のどこに光を当てるかの技術が確かなのでしょう。
他己紹介こそ、照明技術の真骨頂
古賀さんのnoteで1,2を争うくらい好きなnoteです。他己紹介って、その人との関係性があらわれますよね。柿内さんといえば、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『嫌われる勇気』、『漫画 君たちはどう生きるか』などベストセラーを数々手がけた編集者です。古賀さんと柿内さんは、『嫌われる勇気』『ゼロ』『取材・執筆・推敲』などいくつものヒット書籍を世の中に生み出してきた、いわば盟友だと思います。
このnoteでは、柿内さんの荒ぶってる様子をひたすら描写することに光を当てています。納得がいかないことにはとことん粘る柿内さんの行動原理を描写することによって、柿内さんの凄さを伝えているんですよね。また、お二人の関係性の近さも見て取れます。
ちなみに、話が外れてしまいますが納得いかないととことんやる柿内さんのエピソードでもう一つ好きな話があります。これは古賀さんのnoteじゃないからただの脱線ですが、上記の柿内さんのnoteを読んで面白いと感じた方はぜひこのYouTube番組を見てみてください。49分30秒ごろからの話が最高にいいですよ!
4.改行で語れ
私の中で、古賀さんのnoteの特徴は、改行箇所の気持ちよさにあります。ライティングの教科書的な話でいえば、読みやすいように数行ごとに適度に改行を入れましょうなのかもしれませんが、古賀さんの場合意味と紐づいていることが多いんですよね。改行で語ると言いましょうか。
詰めるところは詰めて、強調したいところはポンと改行する。そのメリハリによって、文章が読みやすくなるんですよね。その威力を最も感じるのがこのnoteです。
少し長めのnoteですが、ぜひ読んで欲しいです。このnoteはもう100回は読んでるけど、私ももう一度読んできます。多分161回目くらいです。そして大袈裟ではなく、読むたびに毎回うるっとしてしまうnoteです。
では、なぜこうもうるっとするのか? それは、古賀さんのエピソードの強さと筆の力なのですが、中でも改行が、大きなポイントだと思います。これも原文を見た方がわかりやすいので、スクリーンショットを撮らせてもらいます。
この「むこうの小学校では、だいじょうぶ?」と、
↓↓↓
ぽろぽろと、涙がこぼれた。この2箇所の改行の仕方に注目してください。
↓↓↓
強調したい箇所を改行することにより、先生が語りかけるように感じられるし、ぽろぽろ涙を流す少年の絵が浮かぶんですよね。ちなみに私の涙腺が崩壊するのも上記の二箇所です。
伝えたいこと、強調したいことは間をあけて改行するのは、かなりおすすめテクニックで、私も結構使います。
改行でいえば、弊社代表の前田さんが書く文章も改行が気持ちよくて好きです。またしても脱線話をすると、私と前田さんは7年くらい前にあるブログを書くコミュニティで知り合ったのですが、最初に前田さんに言われたことは「僕がいうのもなんですが、H2(見出し)の下はもう一行あけた方が読みやすいですよ」だった気がします。当時私は、あんまり改行しなくて読みにくいブログを書いていました。改行に意識が全くなかったんですよね。
でもそう言われてから、読みやすい改行ってなんだろう? と考えるようになりました。ライティングのセミナーをすると、「改行のコツはなんですか? 」と聞かれるときが何度かありました。私の答えとしては、お仕事で執筆される場合は掲載媒体の方針に従うのが一番。それ以外の場合は、自分が心地いいと感じる改行をまねるのがいいのでは? と毎回答えます。というわけで、まずは自分が心地いいと感じる改行の文章を探してみてください。そして、それを真似てみることから始めましょう。私は、古賀さんや前田さんの改行の仕方を参考にしています。
5.ライターのマインドセット
古賀さんのnoteをライター目線で語る記事。最後の項目は、マインドセットです。「技術ちゃうがな!」とツッコミを受けそうですが、どんな職業においてもマインドセットは一番大事だと思っています。またこれは前田さんが常日頃から「マインドが変われば、姿勢が変わる。姿勢が変われば、行動が変わる」と言っていて私も超共感しております。
では、ライターにとって必要なマインドセットは何か? 人によって答えは違うかもしれませんが、私にとってはこれです。
今、私の目の前にある原稿は必ず誰かに選ばれたからである。選ばれている幸せを噛み締めよ。
この気持ちを実感できていれば、なんだって乗り切れるんじゃないでしょうか? この気持ちを私は古賀さんのnoteから学びました。
私的に一番グッとくるポイントはここです。
自著の刊行を夢見るライターさんは、多いと思う。ぼくも若いころは、思っていた。でもね、「おれの本」なんて、誰だっていつだって書けるんだよ。それよりなにより、あなたがいま取り組んでいる原稿は、あなたが選ばれた結果、あなたの手元にあるんだよ。
ライター冥利の、その意味を。より
卑屈になりたがるライターは多いけどさ、その「選ばれること」のしあわせをもっと、自覚したほうがいいとぼくは思うんだよ。「ライター冥利」ってことばの、その意味を。
これを読み終わったとき、気づいたら泣いていました。特になにか辛いというわけではないけれど、心の奥にあるものを言い当てられた気がしたして。
ライターは一度はこういう気持ちになったことがあるんじゃないですかね? 文章を書くことは、間違いなく技術です。でもただ書くだけならば、誰でもできる。だからこそ、その価値を伝えることはなかなか難しいものです。作家やコラムニストはまだしも、ライターは何かしらの事象や人物のことをわかりやすく伝える役割。古賀さんの言葉をお借りするならばライターは、拡声器です、伝える役割にすぎない。とはいえ、その伝え方は間違いなく技術です。十分にわかっているけれど、卑屈になることが0ではないですから。少なくとも私は。
でも今私の目の前にある原稿は、誰かに選ばれているからなんですよね。だからこそ、卑屈にならず幸せを噛み締めよ。このメッセージはキャリアを積み重ねてきた古賀さんだからこそ言える言葉ですよね。ズシンと響きます。私にとって心の栄養剤です。これからも疲れたらこのnoteを読んで気持ちを上げます。
古賀さんのnoteは、気づきの宝庫
恐れ多くも、ライター古賀さんのnoteをライター目線で解説してみました。当初はもっと感想文みたいな記事になっていたのですが、NASU社員が書く記事のテーマは「スーパーマニアック」。つまり、マニアックな目線で紐解いた内容じゃないとテーマに沿ってないと思い、書き直しました。
古賀さんのnoteをライター目線で紐解くと、古賀さんのnoteは特にこの5つにおいてすごいのだと改めて気づきを得られました。
- 言葉選び
- 言葉に敏感であること
- 改行
- 照明技術
- マインドセット
ちなみに、浜田のいい文章を集めているnoteはここにマガジン化しています。最近収集が止まっているので、ぼちぼち復活します。また、今回記事を書いてみて、好きなnoteもどの点において好きなのかを再分化できそうなので、マガジンの記事を分類してみます!!
この記事を読んでいただいた方で、古賀さんのnoteのここが好きだよポイントを語り合える人がいたら、ぜひお声がけください。めちゃくちゃ語り合いたいです。また、古賀さん以外でも、「この人の文章のこういうポイントが素敵なんだよ」という意見があったらぜひ教えてください。推しポイントの意見交換をしたいです。あと、感想とか感想とか感想もよかったらお待ちしてます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
バナーデザイン=小野幸裕(@yuttan_dn52)、イラスト=久本晴佳(@hi_sa_ko__)、前田高志(@DESIGN_NASU)