NASUの沿革
2022年6月、NASUは法人として5期目を迎えることができました。また、8月には大規模なフルリノベーションを行ったオフィスに移転するなど、大きく変化を遂げています。
NASUの沿革ページを見ていただき、ありがとうございます。NASUに興味を持ってくださったより多くの方に、NASUのこれまでを知ってもらいたいという思いでこの沿革記事を作成しました。
NASUのこれまで積み上げてきた歴史を、少しずつ紐解いていきます。
NASUの沿革
2016年2月 「NASU」という屋号で、代表・前田がフリーランスとして活動を開始
代表の前田高志が、約15年勤めた任天堂を退職し独立。フリーランスとして活動を始める。屋号は、悩みに悩んだ末「NASU(ナス)」に。
NASU(ナス)という屋号は「為せば成る」に由来しています。「為す・成す」二つの言葉は辞書を引くと、同じ場所に書かれてあります。意味は「作り上げる」「築き上げる」。
NASU 会社紹介ページより
これはデザインをすることの意味に非常に近い。
誰かが成し遂げたい「夢」や「想い」をデザインの力で作り上げる。
デザインは小さな気配りの集まりです。
小さな一つのブロックを一歩一歩積み上げ、強固なブランドを築き上げていく。
そんな風にお役に立てれば幸いです。
2016年6月 前田高志の個人ブログ「NASU-note」を開設
※現在は閉鎖しています。
仕事の受注につなげるために、「NASU-note」というブログを開設。当時、前田がブログのスクールに所属していたこともあり、デザインの研究や、仕事の取り組みの発信を開始しました。
「NASU-note」は、主に前田が個人事業主の頃に発信していたので、現在は閉鎖していますが、このブログの記事の一部をNASUメディアにも転載しています。特に「ロゴの作り方」シリーズは、好評を博し、仕事をいただくきっかけになりました。
2017年8月、10月 渋谷にて「なるほどデザインセミナー」を開催
デザインを知ってもらうための「なるほどデザインセミナー」を渋谷にて開催しました。8月に開催したところ、すぐに満席となり、申し込みできなかった方から、ぜひもう一度開催して欲しいとご要望をいただいたので、10月にも同じ内容のセミナーを開催しました。セミナーでは、愛のダメ出し企画や、即興ロゴデザイン企画などが行われました。
プチ余談:セミナーきっかけでの仕事の受注が増えたことから、前田曰く「セミナーをすれば一生食いっぱぐれない」とお金の不安から解放されたとのちに語っています。
2016年12月 プロフィール写真撮影サービスを開始
※現在は停止しています。
当時のお客様の多くが、個人事業主の方、あるいは法人成りしてすぐの方が多く、ロゴを作るだけでは効果的ではないと考える。そこで、そのお客さん個人の広告となるような、プロフィール写真の撮影とブログのデザインをセットにしたサービスをリリース。当時在籍していたブログスクールのメンバーを中心に受注が集中しました。
プロフィール写真のお仕事紹介の記事は、こちらから。
2018年3月 クリエイターコミュニティ「前田デザイン室」をスタート
代表・前田がクリエイターコミュニティ「前田デザイン室」立ち上げます。きっかけは、幻冬舎の編集者 箕輪厚介さん率いるオンラインサロン「箕輪編集室」でのデザイナー経験が元になっています。面白いものを楽しく作れる場所として、クリエイターの居場所を作っています。
前田デザイン室1記事目のnoteです。
もっと純粋にクリエイティブを楽しむための“居場所”を作りたい。
「前田デザイン室」は“面白いものを楽しく作れる場所”。英語表記は「Maeda-design-room」。「Labo」という表現もストイックでかっこいいんだけど、“居場所”という意味でRoomがふさわしい。アウトプットが楽しくなるような場所にしたい。でも、まだ何者でもない僕ひとりでは、力が足りません。みなさんの力を貸して欲しいのです。
僕にとって、みなさんにとっての「居場所」を一緒に作りませんか?
「前田デザイン室、始動します。」より一部抜粋。
2018年6月 NASUを法人化し、「株式会社NASU」が誕生
NASUを法人化し、株式会社NASUに。法人化したきっかけは、個人事業主としての売上が拡大したことにより、信頼する税理士さんから勧められたことがきっかけです。
今でこそ「日本のお茶の間にデザインの力を届ける」というミッションを掲げるNASUですが、当時は法人化したいとか、会社を大きくしたいなどの野心はなかったとのことです。
2018年夏 トークイベントを多数開催
前田がデザインの啓発活動の一環として、東京、小豆島、鹿児島、熊本、福岡、札幌にてトークイベントを複数回開催しました。
その後は、前田デザイン室で作った雑誌『マエボン』の発売を記念して、書店でのトークイベントが増えました。
この時のレポートを前田デザイン室メンバーが、書籍風にまとめてくれました。有料noteですが、永く読まれているマガジンです。「前田が行く」
2018年10月 新大阪にオフィスを借りる
前田デザイン室のメンバーが、気軽に集まれる場所を作る目的でオフィスを借りました。オフィスに象徴的な家具を置きたかったことと、知り合いからの紹介もあり、卓球台兼デスクを購入します。
この当時のオフィスに置くと、卓球台でオフィスがほぼ占領されるほどこじんまりとしたオフィスでした。この卓球台兼デスクは、歴代のオフィスへと引っ越しをしているため、写真を見るとオフィスの大きさが分かりやすいです。
プチ余談:前田デザイン室で制作した雑誌「マエボン」の発送作業の日に、この卓球机が届いたので、発送以前に卓球台の組み立てで半日を要したそうです。
2018年10月 前田高志 漫画家への転向宣言
代表の前田が、幼い頃からの夢、漫画家に転向すると宣言しました。その当時の、note記事です。
2ヶ月後には、さよなら公演と題してデザイナー引退トークイベントも開催されました。
プチ余談:本気で漫画家一本で食べていく覚悟でした。ただ、あまりにも急だったため、クライアントさんを驚かせてしまったことと、何より、前田は漫画家につきものである孤独な作業が苦手であることに気づいたとのこと。ただし、漫画家への夢は諦めておらず、チームで漫画を作りヒット作を出す構想があるそうです。
2019年4月 NASUがチームになる
それまでは、NASU=前田高志でしたが、この年初めての社員を採用して、NASUがチーム体制になりました。前田が漫画に専念するために、デザインを手伝ってくれるアシスタントデザイナーが必要になったためです。
NASUメディアでは、新しいメンバーの入社インタビュー記事を公開しているので、どんな人が働いているのか気になる方はぜひ見てみてください。
全社員の入社インタビューはこちら
2019年10月 NASUの新規事業としてコミュニティ事業を開始
デザイン事業に加え、コミュニティ事業を開始しました。コミュニティマネージャーの浜田さんがチームに加わったことにより、企業のコミュニティ事業のサポートなどを始めました。第1例として、青山ブックセンターのコミュニティ事業を担当しました。
2019年11月 大阪オフィスをなんばに移転
大阪オフィスをなんばに移転しました。T4 BUILDING OSAKAというリノベーションされたビルで、かなり広々としています。NASUが入居していた601号室には、広いベランダもあり、ナスを育てたり、イベントを開催したり様々なことを行いました。
また、入居したT4 BUILDING OSAKAは、人と文化が混ざり合うコミュニティビルということもあり、NASUの社風にも合い一目惚れをして入居を即決しました。
2019年12月 代官山に東京オフィスを借りる
大阪オフィスに引き続いて、東京オフィスを設立しました。代官山にあるオフィスで、NASUギルド(後述します)や、前田デザイン室の秘密基地として活用することを見込んででした。
2019年12月 会社が潰れかかる
大阪オフィスと東京オフィスを借りたこと、ベンチャー企業への出資により一気にキャッシュアウトしてしまい、会社が潰れかかるという大事件が起きます。
プチ余談:大きな仕事を受注していたので、問題ないと思っていたのですが、キャッシュフローが一時的に危機的な状況だったとのこと。
2019年12月 オフラインコミュニティ「NASUギルド」を開設
※現在は停止しています。
NASUギルドはクリエイターがお互いを高め合い、クリエイター同士でビジネスを生むオフラインコミュニティです。
NASUとつながる価値観を感じてくださる人が参加するNASUギルドでは、その価値観のつながりで交流や新しいクリエイティブでビジネスが生まれる場となっていました。しかしその1年後コロナ禍の影響で、NASUギルドを閉じる運びになりました。
2019年12月 株式会社CAMPFIREとコミュニティ事業で協業
2019年12月より、株式会社CAMPFIREと株式会社NASUは、コミュニティ事業において、協業しました。
実績としては、2020年に開催されたCAMPFIREコミュニティフェスティバルがあります。公式ロゴの制作を代表・前田が行い、デザイン制作とイベント運営を前田デザイン室で行いました。
2019年12月 代表・前田の初めての出版が決定
代表・前田の初めての書籍の出版が幻冬舎にて決定しました。企画段階でのタイトルは「誰も書かないデザインの話」だったそうです。書籍を作っていく中で、編集者 片野さんより『勝てるデザイン』というタイトルが生まれました。
任天堂を辞めてから、僕はブログを始めた。僕は僕が読みたいブログを目指した。決めたのは「心の中」をぜんぶ出すこと。気持ちも考えも。「こんなこと考えてた」を自分でやり始めた。
その延長上に、僕の初めての著書『勝てるデザイン』(幻冬舎)がある。
自分が20代の頃に読みたかった「心の中」を追いかけていたら、ここにたどり着いた。僕が20年考えてきたことをなるべく偽らず、背伸びせずに書いた。誰かにとっては違うかもしれない。それでいいの。それぞれのデザインがあるから。その意見を聞いて、アップデートし合うのが理想だ。
「デザイナーの「こんなこと考えてたのか」 を僕は読みたい。 #勝てるデザイン」より抜粋。
2020年5月 オンラインサロン内で好評を博したコンテンツ「鬼フィードバック®︎」を商標登録
鬼フィードバック®とは?
前田デザイン室内で偶発的に行われていたもので、NASUの新人研修にも用いられています。
良いデザインに昇華するために「鬼のような量のコミュニケーションラリーを積み重ねて仕上げていく」、それが「鬼フィードバック」です。
『鬼フィードバック デザインのチカラは“ダメ出し”で育つ』前田高志 著
商標登録したことにより、この名称を用いてのビジネができるのはNASUのみですが、言葉自体は広く広がって欲しいと願っています。例えば、上司に「鬼フィードバックをしてください」という感じで日常的に使われるようになれば幸いです。
2020年8月 NASU出資で株式会社VIEWを設立
※現在は、休止しています。
NASUの子会社という位置付けで、株式会社VIEWが誕生しました。
株式会社VIEWが提供するサービス「VIEW」は、前田デザイン室内で作成したポータルサイトで、情報迷子を防止したり、コミュニケーションを円滑に進める目的があります。当初は、前田デザイン室のみで使っていましたが、可能性を秘めているので、コミュニティの枠を飛び越え法人化の運びとなりました。
2020年11月 NASUのオウンドメディア「NASUメディア」が誕生しました
デザインで成すためのメディア「NASUメディア」を創刊しました。
デザインの仕事を依頼してくださったクライアントさんとの対談、前田のイベント登壇レポート、NASU社内のニュース、NASU社員の入社インタビューなどを発信しています。
ちなみに、NASUメディアのマスコットキャラクターは「ナサル」と言います。好物は、茄子です。
2021年3月 代表前田の著書 『勝てるデザイン』を出版
代表・前田著書『勝てるデザイン』が出版されました。デザイナーだけではない、全てのビジネスパーソンへ向けて書かれた異例のデザイン書籍となりました。noteでは、「はじめに」を全文無料で公開しています。
発売当初からの粘り強い販促活動が功を奏して、5刷まで重版しています。
目指せ、日本一しつこい著者。『勝てるデザイン』を売るために前田高志がやったこと
2021年3月 NASUのコーポレートフォント「勝てるフォント」をリリース
コーポレートフォントには、企業の哲学備わっていないと作れないと代表・前田は語ります。ちなみにNASUのコーポレートフォントである「勝てるフォント」は、前田著書『勝てるデザイン』の初版限定特典です。
「勝てるフォント」については、こちらの記事がおすすめです。
2021年3月 NASUのロゴタイプが変更
「勝てるフォント」のリリースにより、NASUのロゴタイプが旧ロゴから、新しいロゴへと生まれ変わりました。
2021年7月 月刊NASU news創刊
月刊NASU newsが誕生しました。今となっては毎月恒例となったNASU news。記念すべき最初の記事はこちらです。
2021年9月 『鬼フィードバック~デザイン力はダメ出しで育つ~』出版
前田デザイン室で好評だった「鬼フィードバック」が、MdNより書籍化されました。この書籍を作るにあたり、過去の鬼フィードバック事例に加え、新たな事例も収録されました。
デザイナーはもちろん、フィードバックするディレクターにとっても読んでいただきたい1冊です。
2021年11月 NASUでデザインしたポケモンスマイルのスマホアプリがグッドデザイン賞受賞
NASUでグラフィック・UIデザインを担当した『ポケモンスマイル』が2021年度グッドデザイン賞を受賞しました。
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
2021年11月 東京オフィスを渋谷に移転
コロナ禍でNASUギルドが集まることができなくなってしまい、旧オフィスから、アクセスのしやすい渋谷にオフィスを移転しました。
2021年11月 クラブタイム制度を導入
社内制度として、クラブタイム制度を導入しました。
クラブタイム制度とは、就業時に嬉しいこと・悲しいことが発生した際にEDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)を流し、ミラーボールを点灯させ、全社員が踊ることを定めたものです。
株式会社NASU、人事戦略の日にあわせて全社員を対象に「クラブタイム制度」を導入
2021年12月 X’NASUパーティー開催
NASU主催でクリスマスとNASUとかけて「X’NASU PARTY 〜クリス“ナス”パーティー〜」を開催しました。
多くの方にご参加していただきプレゼント交換やクラブ体験などを行いました。
2022年2月 代表・前田がMdNファイルに掲載
代表・前田が、MdNファイルに掲載されました。
実は、MdNデザイナーズファイルへの掲載は、独立したての2016年からの目標でした。長年の想いが綴られたnoteもぜひご覧ください。
2022年3月 NASUギャラリー始動
T4ビル601号室NASUオフィスの隣、602号室をNASUギャラリーとしてオープンしました。
クリエイターの魅力をNASUが引き出し、共に作り上げる新しい形のギャラリーを作る目的でNASUギャラリーが誕生しました。
第一弾は、イラストレーター「サタケシュンスケの必殺技展」を開催しました。
2022年3月 「勝てるデザイン養成ギプス」開始
『勝てるデザイン』から誕生した、勝てるデザイン養成ギプス。この取り組みは、無料で受講できますが、審査基準はハードでズバリ「熱量」。『勝てるデザイン』の巻末にあるワーク全てを行い、noteを書く。このハードルを乗り越えたギプス参加者の方々が、最終目標である本作りに取り組んでいます。
2022年4月 『日本タイポグラフィ年鑑2022』パッケージ部門にて審査委員賞を受賞
NASUでデザインした「たかし餃子」が『日本タイポグラフィ年鑑2022』パッケージ部門にて審査委員賞を受賞しました。
また、同じくNASUでデザインした「おだいじに薬局」(GOOD AID株式会社運営の薬局)、「たなごころ」(東京恵比寿の飲食店)のロゴがロゴタイプ・シンボルマーク部門にて入選しました。
NASUでデザインした「たかし餃子」が『日本タイポグラフィ年鑑2022』パッケージ部門にて審査委員賞を受賞。
2022年5月 勝てるデザインBAR開催
『勝てるデザイン』の出版1周年を記念して、「勝てるデザインBAR」を開催しました。NASUのオフィスとバーカウンターを利用して、多くの方に来店いただきました。
お客さん同士でも新たな繋がりができるなど、人と人がつながる場にもなりました。
2022年7月 NASU フェス2022開催
大阪なんばのオフィスとベランダを活かして、夏フェスならぬ「NASU FES ’22(ナスフェス’22)」を行いました。
両日ともたくさんの方にご参加いただき、プログラムを楽しんでいただきました。
2022年8月 「前田デザイン室」大幅リニューアル
サードプレイスとしての価値をより高め、デザインを楽しめる環境を整えるために、審査制にリニューアルしました。リニューアル後初となる、9月の入会枠も順調に埋まり、次回募集は12月を予定しています。
プレスリリースはこちらです。
クリエイター集団「前田デザイン室」が大幅リニューアル。デザイナーが、デザインの楽しさを再認識できる場所に。
2022年9月 大阪オフィスを天満橋に移転
NASUの2度目の事務所移転。
新しい事務所は「デザインのパワースポット」をコンセプトとしたフルリノベーションを行いました。コンセプトの通り、新オフィスにはデザインしたものを俯瞰するための「天空ネット」(客観視アップ)や、脳に刺激を与える「足ツボ剣山」(脳活性力アップ)など様々なスポットが存在します。
勝てるデザインカンパニー「NASU」とリノベーションのパイオニア「アートアンドクラフト」によるオフィスデザイン。株式会社NASUの新オフィスリノベーション完成のお知らせ。
2022年9月 ラストのなんばオフィスでデザインキャンプ開催
これで本当に大阪なんばオフィスとはおさらば。退去前最後のイベント「デザインキャンプ」を、なんばオフィスで行いました。
ストイックポモドーロでは、各々集中して作業を行ったり、カレーを作ったり夜通しイベントが開催されました。
2022年10月 前田デザイン室のプロダクト「DOTOWN」がGOOD DESIGN 賞受賞
NASUが運営する“デザインの楽しさ”を追求するクリエイター集団「前田デザイン室」。
前田デザイン室で制作したドット絵のダウンロードサイト「DOTOWN」が、2022年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。
NASUの歴史はつづく……。
日本のお茶の間にデザインの力をお届けします。
これからも株式会社NASUをよろしくお願いします。