あとは“使ってもらうだけ”。サービスを拡大するデザイン

株式会社With Midwife

概要

株式会社With Midwifeが提供する、働く人の健康・育児・心を支える企業向け支援サービス「 THE CARE(ザ・ケア) 」のリブランディングをNASUが担当しました。

プロジェクトのはじまり

さらなる事業拡大を見据えてのリニューアル

THE CAREは、代表の岸畑聖月さんによる「生まれることのできなかったたったひとつの命でさえ取り残されない未来の実現」という想いから生まれサービスです。THE CAREのメンバーは看護師・保健師・助産師の資格を併せ持つ医療の専門家であり、キャリア支援や人事・労務に関する知識を新たに学び、「企業の視点」も取り入れています。準備は万全、あとはつかってもらうだけでした。

サービス開始当初から使用されてきたロゴは、「誠実さ」と「美しさ」というポジティブな価値観を兼ね備えていました。一方で、シンボルマークがないため認知されにくいこと、レイアウトしづらいことが課題としてありました。
もっとこのサービスを必要としてる人たちに、THE CAREを届けたい。さらなる事業拡大を見据える中で、改めてクリエイティブコンセプトを策定し、それに基づいたロゴを制作したいというご相談をいただきました。

NASUの目論見

使われやすい福利厚生を目指して

ヒアリングやコンセプトワークなど、NASU独自のツールを用いて、クリエイティブコンセプトを「つい使いたくなるサービス」と策定。THE CAREは、企業の福利厚生として導入されるサービスです。

福利厚生において最も避けたいのは、利用されないこと。サービスとして使われることこそが、利用者と企業双方の幸福につながり、ひいてはTHE CAREの発展にもつながると考えました。

目論見に基づいた制作物のご紹介

人に寄り添い、自然と手が伸びるサービスの在り方を可視化。

ロゴリニューアルは、2025年6月刊行の『鬼フィードバック・新装版』企画の一環として始動しました。株式会社With Midwifeの許諾のもと、マエデメンバーが企画立案からブラッシュアップまでを一貫して担当し、ブランドの新たなかたちを描き出しました。

THE CAREの「R」は、人のかたちを想起させるフォルムで、「人にしかできないサービス」という思想を内包しています。人にしかできないからこそ、「つい使いたくなるサービス」というクリエイティブコンセプトにもつながっています。

そこから着想を得て生まれたこのロゴは、「生命」を象徴するマークとして昇華されました。このマークは、生命体そのものであり、寄り添う助産師の姿であり、感度高く応答するアンテナであり、未来を開く鍵穴でもあります。そして何より、相談を受けてイキイキとした姿へと変化していく人の姿を表しており、サービスのDNAと強く結びついた、「THE CARE:人をイキイキさせるサービス」というビジョンにふさわしいロゴとなりました。

このクリエイティブコンセプトとロゴの考え方に基づいた制作物もご紹介します。

つい気になる、人型のはがき

「つい使いたくなるサービス」を目指すためには、まず気にかけてもらうことが必要です。例えば営業用のはがきもその一つ。人の存在や温もりを感じられるよう、写真のシルエットを型抜きした大判はがきを制作しました。「デザインが素敵だったから」という理由で、実際のお問い合わせにもつながっています。

コミュニケーション力の高いポスター

Sushitechでの展示ブース用にA1ポスターを制作しました。THE CAREのテクノロジー視点での機能を伝えながら、ウェルネスコーディネーターをイメージしたやさしいタッチのイラストをメインに構成しています。

ブースに人が立っているような存在感を持たせることで、THE CAREならではのコミュニケーション力の高さや、相談できる安心感が自然と伝わるポスターを目指しました。

当日は、このポスターをTHE CAREのサインとしてブース入口に設置。ポスターに興味を持って立ち寄ってくださる来場者も多く、ブースへの導線づくりにもつながりました。

つい気になる、サービス紹介カード

THE CAREは、導入企業の従業員だけでなく、その家族も利用できるサービスです。サービス内容をまとめたカードも、「つい使いたくなる」というコンセプトを意識し、一般的な名刺サイズではなく、シンボルマークの形を活かしたデザインとしました。

多くの企業が参加する展示会だからこそ、つい気になるものを

同社が企業展示会に参加する際のブースや配布物のデザインも担当しました。来場者へ配布するノベルティとして、資料などを入れられるエコバッグ、クリアファイルを作成しました。

展示会において、バッグは重要なのだそうです。多くの企業もその認識でデザインするだろうからこそ、ビジネス感が強くなりすぎず「あれはなに?」「かわいい」と感じてもらう犬と猫のデザインにしました。

この犬と猫の鼻は、THE CAREのロゴマークからできています。また、ただ可愛いイラストを入れたのではなく、「Devotees care like a dog(cat).」犬(猫)のように献身的にケアします。というコピーを添えることで、同サービスにもつなげる狙いがあります。

つい話しかけたくなる、サービスにつなげるブースデザイン。

株式会社With Midwifeが日本国際博覧会に出展するパビリオンブースのデザインでは、ブースに使用する漢字をきっかけに、同社の事業に関心を持ってもらうことをテーマに掲げました。
寿司屋の湯呑みに着想を得て、「にくづき」を含む身体にまつわる漢字をデザインとして配置。漢字は海外来場者にも高い人気があるため、ブースに立ち寄るきっかけとしても機能しています。茶柱が立つと縁起が良いとされる日本の風習を活かし日本の文化を紹介するきっかけを作りました。

ブースでは、漢字のスマホ用壁紙、Zoom用背景画像などをダウンロード配布できるようにしました。

思想が伝わり、誰にとっても関係のある居場所としてのPodcast番組づくり

2026年1月からは、THE CARE代表の岸畑聖月さんがメインパーソナリティを務めるPodcast番組「はたらく人の保健室」をスタート。企画とネーミング、番組のメインビジュアルのデザインを担当しました。

もともとの発端は、THE CAREの思想を発信するために、岸畑さんのnote連載を始める構想からスタートしました。ただ、ご本人が「書くより話すほうが続けやすい」ということもあり、Podcastとして発信する形に。音声という一次情報が残ることで、AIによるテキスト化にも活用できる点も踏まえ、番組の立ち上げが決まりました。

ネーミングでは、THE CAREのサービス紹介のようなタイトルにはせず、誰にとっても身近で、自分ごととして感じられる名前にすること、少しやわらかい印象にするためひらがな表記にすることを意識しました。岸畑さんの意向やアイデアも踏まえながら検討し、最終的に「はたらく人の保健室」という名前に。

メインビジュアルのコンセプトは、「ちょっと未来の保健室」。

With MidwifeのタグラインでもあるOld with New(永く続くいいものを未来に最適化する。)という考え方をヒントにしています。昔から、助産院や地域の保健室は街の人たちをケアしてきました。その役割を、いまはPodcastというかたちで届けていく。

そんなイメージから、昔ながらの「保健室」という存在をベースに、少し未来の保健室のようなビジュアルをデザインしました。

制作概要

クライアント
株式会社With Midwife
クリエイティブディレクション
前田高志
ロゴデザイン
前田高志、際めぐみ
デザイン
前田高志、久本晴佳、際めぐみ
カテゴリー
専門・技術サービス業
医療・クリニック・薬局
コンセプト策定
グラフィック
企画・ブランディング
ロゴ

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