「私たちはすごい!」と誇りを感じられるデザイン
積村ビル管理株式会社
概要
名古屋を中心に賃貸・分譲マンション、ビル・施設の総合建物管理を行う積村ビル管理株式会社のブランドコミュニケーション設計、会社パンフレット、採用パンフレット、Webサイトを制作しました。
プロジェクトのはじまり
多様な事業をわかりやすくし、積村人材を増やす。
積村ビル管理株式会社は、ビルメンテナンスにとどまらず、賃貸・分譲マンションオーナーの代行業、専門性の高いクリーン事業、大規模修繕・リノベーション、不動産コンサルティングなど、実に多岐にわたる事業を展開しています。
その根底にあるのが「誠と愛の精神で一切に対応せよ」という理念。オーナーや入居者のために、できることはすべてやる。その精神で事業を広げてきた結果、サービス内容は多岐にわたり、外部からは全体像が見えづらくなっていました。
そこで本プロジェクトでは、複雑化した事業構造を明快に整理・可視化し、加えてこの先50年を担う「誠と愛を持った積村人材」の採用強化を目指すことになりました。
NASUの目論見
誠と愛のタスクフォースチームで、誇りを感じてもらう。
本件では、クライアントの意向もありロゴは変更はしません。よって、クリエイティブコンセプトなどの言葉とブランドの核となるコンセプトビジュアルを作成しました。クリエイティブコンセプト、コンセプトビジュアルに共通するキーワードが「誠と愛のタスクフォースチーム」です。
タスクフォース(Task force)は、緊急性の高い課題解決や特別プロジェクトのために、組織の枠を超えて一時的に編成される機動的な専門チームのことを指します。
積村では、設備の夜間対応、テナント誘致、イベントの開催支援まで、マニュアルにない領域でも、「目の前の人のためにできること」を柔軟に実行しています。例えば、オーナーの悩みに応えてタリーズのFC運営を提案したり、河川敷での花火大会が名城公園の名物行事になったり。
これらの取り組みは、単なる「業務」ではなく、まさに特命を遂行するタスクフォースのような働き。だからこそ、積村で働くことに「特別な誇り」を感じてもらえるよう、ブランド全体を再定義しました。

(提案資料より)
タスクフォースチームのようなチームワークと使命感を持って働く人そのものを伝えるために、作り込んだビジュアルではなく、ドキュメンタリー映画のような見せ方もあわせて提案しました。

(提案資料より)
目論見に基づいた制作物のご紹介
チームを象徴するタスクフォースエンブレム
積村ビル管理がもともと使用しているロゴマークは、通称「スリーエフマーク」。FRESH(創造の情熱)、FRANK(自立の精神)、FRIENDLY(共生の思想)この3つの理念を象徴するものです。今回はこのロゴは変更せず、広報文脈に特化した「タスクフォース・エンブレムロゴ」を新たに提案しました。
まるで特殊部隊のワッペンのように、誇り高く、頼もしい。そんな現場で戦うプロフェッショナル集団としての誇りと結束を視覚化することが目的です。



多様な事業をドキュメンタリーで伝えるための動画
本プロジェクトの鍵は2つ。
多様な事業を直感的に伝えること
タスクフォースとしての誇りを可視化すること
そのコアとなるのが、メンバーが並び立つコンセプトビジュアル。

ただ、それだけでは事業内容の多様性が伝えきれないため、コーポレートサイトでは、動画を採用しました。
大切にしたのは、演出された理想像ではなく、ありのままの積村。実際の業務風景を静止画で撮影し、それをもとにドキュメンタリータッチで編集。着飾るのではなく、ありのままを伝える。働く一人ひとりの姿が、積村人材、積村ブランドそのものなのです。
会社パンフレットも同様の考え方で、働く普段の姿を覗き見るドキュメンタリタッチの表紙となりました。


積村人材の力強さと温もりを感じる集合写真
Webサイト・パンフレット共に刷新するにあたり、象徴的なビジュアルも再検討。当初は、従来の「車と緊急対応に駆けつける社員」の写真を引き続き使用する予定でしたが、再定義されたブランドコンセプトにより「ありのままの積村で働く人こそが商品」という視点が明確になりました。
そこで、新たに集合写真を撮影。20名程度の参加を想定していたところ、なんと50名超が集結。今、そしてこれから続く積村ビル管理の活力を象徴する1枚となりました。

ストレートに採用を訴求しチーム感を醸成する「集え!」
積村人材に求められる資質は、オーナーのためそこで住む方のために尽くす使命感。そういう人材に集まってもらいたい。またチームの結束を示すために「集え!その力を誰かのために」というコピーとエンジンを組み手を合わせる若手従業員の集合写真をメインビジュアルに採用。このチームの仲間に入りたくなるデザインを目指しました。

多様な事業をできるだけカテゴライズしてわかりやすく
積村の事業は多岐にわたります。その全容を正しく、かつ迷わせずに伝えるため、Webとパンフレットは目的に応じて構成を分けました。
コーポレートサイトのポイント
- 訪問者の属性(オーナー/入居者/求職者)を想定
- 事業をカテゴライズし、目的別に情報へ最短で辿れるUXを設計


会社パンフレットのポイント
- 営業が手渡しする前提のため、網羅性より端的なわかりやすさ重視
- 抽象化+図解によって、積村の強みが語りやすい内容に整理



両媒体とも、デザインモチーフには「グリッド(方眼)」を採用。これは作戦・計画から着想を得ており、タスクフォースの戦略性を象徴しています。
エンブレムを活かした判型でインパクトを
採用パンフレットは、イベントで埋もれない存在感を狙い、エンブレムをモチーフにした五角形の特殊判型を採用。
表裏どちらからも開ける両A面構成となっています。


Webサイトの採用ページも含め以下の点を意識しました。
コンテンツ面では
- 全事業の説明ではなく、共通のマインド「ビルオーナーのために」の理解にフォーカス
- 「ビルオーナーの代行業とは何か?」を軸に構成
→ ここを理解すれば、他の業務も自然と理解・共感できるという設計思想です。



デザイン面では
- ハンコのかすれを思わせるグランジ加工で、ミッション性と使命感を表現




- 裏面は矢印モチーフで、「成長できる会社選び」というテーマをビジュアル化(パンフレットのみ)

創業の場所から未来へ。
今回の撮影にて、印象的な出来事がありました。今は本社オフィスが3拠点にも広がっていますが、その間に創業の場所がまだ残っています。ヒアリングの際、社長と奥様が会社を立ち上げ、息子である赤ちゃんを背負いながら働いたというエピソードを聞いていました。
撮影当日、社長の個人カットが終わったタイミングで副社長が顔を出され、「せっかくならご夫婦で思い出の場所で一枚、できれば息子さんも一緒に」と提案。結果、創業家族がそろった写真が生まれ、周囲の社員の方々も思わずスマートフォンを構えるような空気が生まれました。

この写真自体は制作物には掲載されていません。しかし、創業の原点に立ち返るその時間は、積村ビル管理のブランドの核を改めて共有する瞬間でもありました。
制作概要
- クライアント
- 積村ビル管理株式会社
- クリエイティブディレクション
- 前田高志
- パンフレットデザイン
- 前田高志、久本晴佳、山岡拓磨
- コピーライティング
- 浜田綾
- Webディレクション、studio構築
- Kana O. (michi design )
- Webデザイン
- 竹内健悟(LIVINGSTON DESIGN)
- 撮影
- 大崎 俊典 (photo scape CORNER.)
- プロジェクトマネジメント
- 浜田綾、久本晴佳
