思わず気になる「本のような表紙」の採用パンフレット

株式会社扇港電機

概要

住宅・オフィス・ビル・工場等に向け、電気設備資材の供給を担う電材商社、株式会社扇港電機の採用パンフレットを制作しました。

プロジェクトのはじまり

社名で学生が集まる企業を目指して。

株式会社扇港電機は、創業76年、東海地区トップシェアを誇る電材商社です。

平均年収は同業他社の約1.6倍、安定した成長を続けています。社員の明るい人柄も魅力のひとつで、実際に社員と接点を持った学生は入社を希望するケースが多く、採用自体は順調です。

一方で、事業が完全にBtoB領域であることから、一般的な大企業と比べると社名の認知度はまだ十分とは言えません。そこで今回、「社名で学生が集まる企業」へと進化することを目的に、本プロジェクトがスタートしました。

 

 

 

 

NASUの目論見

「商いの心」を体現して働く人、扇港電機の社員を前面に押し出す。

ヒアリングやコンセプトワークを通じて見えてきたのは、扇港電機が「正直すぎる大企業」であるということでした。休日などの条件面は十分に魅力的であり、見せ方によっては有利に打ち出すこともできます。しかし扇港電機は、そうした情報を過度に盛るのではなく、正しく誠実に表記する姿勢を大切にされています。

 

たとえば転勤はほとんどないにもかかわらず、本社が三重にあることから「転勤が多そう」と誤解されやすい側面があります。一見不利にも見える状況の中で、それでもなお社員の皆さんが明るく、誠実に仕事へ向き合っているのはなぜなのか。その背景にあるものとして仮説に挙がったのが、扇港電機に昔から受け継がれてきた秘伝の書『顧みて明日を想う』(通称「商いの心」)の存在です。

 

「商いの心」は、創業者の言葉をもとに後の社員が編纂し、社内で読み継がれてきたバイブルのような存在です。ここに書かれた考え方を社員一人ひとりが体現しているからこそ、説明会などで社員の人柄に触れた学生が「ここで働きたい」と感じる。そんな現象が起きているのではないかと考えました。

 

そこで今回の採用パンフレットでは、条件や制度だけではなく、「商いの心」を体現して働く人、つまり扇港電機の社員を前面に押し出す方針としました。

目論見に基づいた制作物のご紹介

本なの? と思わず気になってしまう表紙

社員と接してもらえたら好きになる。だからこそ、パンフレットに求められた課題は明確でした。有名企業がひしめく合同説明会の中でも、インパクトがあり、思わず手に取ってもらえる存在感があること。その一方で、扇港電機のDNAに沿った、奇抜すぎないデザインであることも大切でした。

そこで、あえてよくある採用パンフレットらしい表紙にはせず、本の装丁のようなデザインに仕立てました。


本冊子は両A面構成となっており、採用パンフレット側だけでなく、裏表紙となる学生向けの読み物「会社選びのコツ」も、書籍のような表紙デザインに統一しています。

「商いの心」を学生向けにアップデート

採用パンフレット側の表紙である「遊ぶように仕事を面白くする方法」は、「商いの心」を学生向けにアップデートした内容です。

「商いの心」は、働くすべての人にとって普遍的な価値を持つ内容です。しかし制作から年月が経過していること、また学生にとっては少し読みづらく感じる可能性があることから、本冊子では趣旨を受け継ぎながら、学生向けに言葉と構成を整理し直しました。

「商いの心」を活かした社員インタビュー

扇港電機の魅力は、社員の人柄に触れた瞬間に伝わる。その強みを最大限に活かすため、本冊子では社員10名と社長のインタビューを掲載しています。扇港電機の財産である“人”を、全面に押し出した構成です。

インタビューでは、単に仕事内容を語るだけではなく、「商いの心」に基づいた問いを設計しました。
「商いの心」からピックアップした項目をもとに、それを意識することで仕事が面白くなった瞬間や、自分の働き方が変わった実感について語っていただいています。

人柄に触れたかのように感じられるようなデザイン

社員インタビューページには、手書きのイラストを添えています。手帳をデコレーションするような感覚で、仕事だけでは見えにくい“その人らしさ”やプライベートな一面が垣間見える設計にしました。ページをめくるだけで、まるで社員と会話したように感じられる体験を目指しています。


働く面白さをコミカルに表現

本冊子は社員インタビューにページを多く割いているため、合間にすごろくページを設けました。
すごろくの内容は、仕事をしていれば誰もが一度は経験する出来事を、社員の写真とともにコミカルに表現しています。この遊び心が、冊子全体のテーマである「遊ぶように楽しく仕事をする扇港電機の社員」へとつながっていきます。


遊ぶように楽しく仕事するをワンビジュアルに表現

両A面構成の冊子の中間ページは、扇港電機の採用パンフレットとして広告的に魅せる見開きページを配置しました。コピーは 「PLAY WORK(遊ぶように楽しく働く会社)」
躍動感のあるポーズを取る社員の姿をワンビジュアルで見せ、扇港電機らしい明るさと前向きさを象徴的に表現しています。

制作概要

クライアント
株式会社扇港電機
クリエイティブディレクション
前田高志
パンフレットデザイン
前田高志、山岡拓磨、久本晴佳
コピーライティング
浜田綾、郡司しう(ことばか株式会社)
撮影
大崎 俊典 (photo scape CORNER.)
プロジェクトマネジメント
浜田綾
カテゴリー
コンセプト策定
写真
企画
グラフィック
企画・ブランディング
カタログ
写真・映像

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